EDAQ

INPHAZE アプリケーション:高分子

INPHAZE アプリケーション:高分子

概要

INPHAZE インピーダンス・スペクトロメータは、広い周波数帯域にわたり前例の無い精度でフェーズアングルを測定しますので、薄いフィルムの基礎構造の特性が判ります:

  • 高分子誘導
  • 高分子のプラズマ改質
  • 生体高分子
  • プロテイン

薄いポリスチレン (PS) フィルムの基礎構造の特性を測るのに、INPHAZE インピーダンス・スペクトロメータが使われています。 この結果から、シリコン基質にスピンコーティングしたポリスチレンフィルムが段階的な特性を持っていることが判ります - フィルムの外側 (表層) の大半の部分は水やイオンを通しますが、その一方でもっと薄い内側の層は極めて低い電導度しか示しません。

polymer-film

誘電層を重ね合わせたモデルは、高分解インピーダンス・スペクトロメータのデータと一致します。各層のキャパシタンス C とコンダクタンス G の値がそれぞれ得られます。

下の図は、厚さの違う4種類のポリスチレンフィルムのキャパシタンス vs. 周波数

厚さの違う4種類のポリスチレンフィルムのキャパシタンス vs. 周波数

Inphaze スペクトロメータは、PS薄膜に於けるCO2効果の測定にも使われています (CO2 に接触触させる方法は、高分子の表層だけを可塑化するのに用いられる手法です)。図はPSの密度プロファイルに及ぼす初期の膨張作用を示したもので、キャパシタンスが顕著に減少し、COが拡散するにつれて高分子が弛緩されることが判ります。

同時にまた、CO2 の暴露後48時間経つとPSの厚みが薄くなることを示しています;図から全周波数域でキャパシタンスが増加していることから判ります。

CO2 の暴露24時間後、及び48時間後のキャパシタンスとコンダクタンスのデータ。

CO2 の暴露24時間後、及び48時間後のキャパシタンスとコンダクタンスのデータ

CO2 の暴露24時間後、及び48時間後のキャパシタンスとコンダクタンスのデータ2

CO2 の暴露24時間後、及び48時間後のキャパシタンスとコンダクタンスのデータ3